日本構造物診断技術協会は、1987年に発足以来、土木構造物の点検、調査、診断、補修・補強の設計・施工に関する技術の向上、普及を目指して種々の活動を推進してまいりました。これらの活動の一環として、当該分野における有用な技術者を育成することも大きな使命であるととらえ、協会内制度ではありましたが平成13年8月に構造物診断士制度を創設し、認定試験を実施してまいりました。
しかし21世紀に入り、わが国では高度成長期に大量に建設された諸施設が集中的に更新時期を迎えることになり、これに対処するための総合的で効率的な維持管理システムの構築が切望されています。この種のシステムの運用に当っては、既存構造物の資産管理の視点から信頼に足る専門技術者の育成とレベルの向上が不可欠となっております。
そこで土木構造物を総合的に維持管理できる診断士をさらに広く有効に活用していただくために、公開試験制度にいたしました。